無落雪屋根
読み方:むらくせつやね
雪を落とさずに、上部に乗せたまま自然に溶かして処理する屋根のこと。
無落雪屋根のメリットは、除雪や雪下ろしの負担が軽減されることや、落雪した雪のための除雪スペースを確保する必要が無くなることにより土地の有効活用ができることがある。デメリットは、屋根の上の積雪荷重により建物全体にかかる負荷が大きくなることや、排水が十分でないと雨漏りするリスクが高くなることがある。
無落雪屋根の方式は、「ルーフフラット方式」「スノーダクト方式」「勾配屋根方式」の3種類ある。
ルーフフラット方式
平らな屋根をほぼ水平に設けることで雪を屋根の上に乗せたまま維持する方式。
屋根を水だけが流れる程度にわずかに傾斜させることで、雪解け水や雨を排水する。
スノーダクト方式
屋根の中央部分に排水用のダクトを設置し、中央に向けて屋根の勾配を付けることでダクトに雪解け水や雨を集める方式。
屋根から雪や水がこぼれないため、近年の新築住宅に多く見られる無落雪屋根の方式。
勾配屋根方式
雪止めと一体化した勾配屋根材を使用して、通常の屋根同様に勾配を付けて施工した方式。通常の勾配屋根よりも雪が落ちにくい。
また、勾配の付いた一般的な屋根に雪止めを設置することでも簡易的な無落雪屋根になる。
■無落雪屋根について詳細を調べる
<参考>フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 無落雪建築