必見!工務店の「中の人」が語る地域ビルダーの選び方

2021.11.15

初心者の住宅会社の選び方 3つのパターン2

家造りイメージ

家づくりを考え始めたときに、ほとんどの人が最初に考えることは「どこで建てるか?(どの会社で建てるか?)」ということだろうと思います。

その次に、「どうやって選べばいいの?」という疑問が浮かぶと思います。
第2回目の今回は、②工務店で建てる&③設計事務所に依頼するの2つを具体的にご紹介します。

 

 
工務店で家を建てる家造りイメージ

工務店という名前はなんとなく知っていても、会社の名前まで挙げられるひとはほとんどいないのではないでしょうか。
それもそのはずで、大体の工務店が「地域密着」で仕事をしています。全国チェーン店ではありません。業務範囲としては市区町村、大きいところで県レベルです。CMをやっていても、地方局オンリー。なので、具体的な名前が知られていないケースが多いんです。

知名度が充分でないといって何かが劣っているわけではなく、事実として全体の60%の戸建て住宅は工務店が建てています。家づくりは一生に一度の機会でお金もかかります。しっかり検討しましょう。

最初のおススメは「工務店 〇〇(自分が住む地域の場所)」というキーワードで検索することです。するといくつかホームページが出てくると思います。「〇〇ホーム」「〇〇建設」から「〇〇スタイル」まで、名前も様々です。どの会社も「事例紹介」といって、これまで手掛けてきた住宅を紹介しています。
もし「工務店 〇〇市」でヒットしなければ「工務店 〇〇県」にキーワードを変えて、範囲を広げてみてください。コンビニに行けば住宅雑誌が売っているので、それを買ってくるのも良い方法だと思います。実際に最近家を建てた友人がいれば、聞いてみるのもおススメです。

いくつかのホームページや雑誌を眺めているうちに、あなたの趣味や感性にフィットする家を建てている工務店がなんとなく分かってくると思います。「なんか好き」「ちょっと苦手……」が分かりやすいのが工務店。それぞれ、結構個性がハッキリしています。その個性に反応して「こんな暮らしがしたいかも」というあなたの理想のライフスタイルも分かってきたりします。コンセプトとして「弊社の提案する暮らし」が書いてあることもあって面白いです。

ただしデメリットもその部分で、合う会社が見つかれば問題ないですが、そうでない場合、ある程度個性を受け入れる必要があります。初心者にはあまりないと思いますが、例えばこちらが「どうしてもこの材料を使ってほしい」と要求しても、「うちの方針だから使えない」と対応してもらえない可能性があります。どうしても取り入れたい家づくりのアイディアがある場合は、最初の段階で確認することをおススメします。

いくつか気になる会社が定まったら、実際に見に行ってみましょう。工務店はハウスメーカーと違って、モデルハウスをもっていない会社も多いです。代わりに「完成見学会」を開催しています。「完成見学会」は、実際に家を建てたお客さんの住宅で行われることが多く、リアルなサイズ感を体験できたり、社員と色々話をして雰囲気を知ることができるので一石二鳥です。予約は工務店のホームページからできます。

総じて工務店は、個性的な家づくりをしたい、もしくはこだわりが楽しめる方にはおススメです。

どちらにも共通するポイント

最後に①②に共通するポイントをお伝えします。初心者向けなのにちょっと難しい内容になりますが、読んでくれたら幸いです。
ハウスメーカーでも工務店で共通するのは、自分の家というのは買って終わりではないということ。むしろ買った後のことが重要です。

どんなに良い家を買ったとしても、メンテナンスは必要です。最低でも屋根や外壁は、10年単位で点検・手直ししたほうが安心ですし、しっかり耐震性が確保されていたとしても、未曽有の災害によって、被害を被る可能性もあります。子どもが独り立ちすれば、リフォームしたくなることもあるでしょう。お店を始めることになって、店舗に改装する可能性もあります。

何が言いたいかというと、家の「つくり手」である社員さんとの付き合いはずっと続きます。続いていく方が健全でしょう。

家そのものがどんな形になるかも重要ですが、社員さんの存在が実は最も大事です。「この人たちとこれから付き合っていけるかな?」この点もしっかり見て判断してください。プロの知識を持っていて信頼でき、でも距離感は近すぎず遠すぎず……気軽に相談ができる人たちが理想ですよね。

おそらく、ここのフィーリングが合えば家づくりで失敗することはほとんどないと思います。

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